ディテールにこだわる家づくり:窓編
窓の開き方の種類、どれくらいご存じですか? ここでは開き方別に、ベーシックなタイプから変わったものまで、楽しいデザインを集めてみました。
Motoko Sasaki
2016年3月14日
Houzzコントリビューター。フリーランスの編集&ライター。10才頃からインテリア雑誌の定期購読をはじめる。1999〜2007年、出版社にて雑貨&インテリア誌編集部に在籍。旅好きが嵩じ、2008年に旅するライターユニット「auk」を立ち上げ、毎年オランダとベルギーに滞在。2015年現在までに3冊のガイドブックを出版。菓子研究家いがらしろみ主宰、romi-uni booksの編集も担当。
Houzz contributor, Editor and Writer of Books and Magazine in JAPAN.Specialty is Interior,Lifestyle,Cooking,Handmade,Travel,Fasion.....and more.and,I'm staying in Netherlands and Belgium every year.I published the Netherlands and Belgium guide book.
【Book】2015/『Holland Short Trip オランダ・ショート・トリップ』(スペースシャワーブックス) 2011 /『Belgium Bruxelles Promnade Classique ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き』(産業編集センター) 2009 /『Holland Travel Book オランダ・トラベル・ブック』(現マイナビ、元東京地図出版)
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テレビを見ていたら、YKK ap株式会社の「ツーアクション窓」のコマーシャルで、機能的な窓が紹介されていました。ひとつの窓で、内倒し&内開きにできるという窓です。ホテルの窓にもよく使われていますね。内倒しや外倒しの窓は少しだけ風を取り入れるのに便利で、大きく開く窓は掃除がラクであるなど、窓の開き方によって、暮らしは変わってきます。窓の大きさやデザインはもちろんですが、開き方も意識して窓を見てみましょう。
引き違い窓
窓といえば、最もベーシックなのは引き違い窓。2枚はもちろん、3枚、4枚はめれば壁一面を窓にすることも可能です。
窓といえば、最もベーシックなのは引き違い窓。2枚はもちろん、3枚、4枚はめれば壁一面を窓にすることも可能です。
大きな4枚組の引き違い窓から、たっぷりの光が入るリビング。十字の木をあしらった窓もしゃれています。テラスやベランダをリビングの延長に見せたいなら、引き違い窓のほか、「折りたたみ窓」もおすすめです。
はめ殺し窓
くつろぐ場所になるリビングには、大きな窓をつけたいもの。光をたくさん取り込んだ明るい空間にしてくれますし、窓から見える景色が大きければ大きいほど、開放感が生まれます。開閉式の引き違い窓もいいですが、開けることができないはめ殺しの窓も魅力的。開け閉めできないかわりに、窓の面積を大きくとれたり、デザインがすっきり見えるのがメリットです。こちらのお家は、上部が外倒し窓になっているので、空気の入れ替えもできます。
くつろぐ場所になるリビングには、大きな窓をつけたいもの。光をたくさん取り込んだ明るい空間にしてくれますし、窓から見える景色が大きければ大きいほど、開放感が生まれます。開閉式の引き違い窓もいいですが、開けることができないはめ殺しの窓も魅力的。開け閉めできないかわりに、窓の面積を大きくとれたり、デザインがすっきり見えるのがメリットです。こちらのお家は、上部が外倒し窓になっているので、空気の入れ替えもできます。
壁一面に取り付けた窓から庭の様子が見え、より広々と感じられます。最近は、シャープな印象の黒い窓枠も人気がありますね。
2階分の壁いっぱいに取り付けられた窓のおかげで、まるでサンルームのような明るさに。空の色の移ろいや、季節によって変わる景色が楽しめそう。
小さな四角い窓から見える景色は、まるで一枚の絵を飾っているかのよう。一番のお気に入りの景色を、窓に閉じ込めるように設置できるなんて贅沢ですね。
大きなサイズの窓から見える景色さえあれば、ほかに何も飾りはいりません。こんなワークスペースなら、一日中机に向かっても苦にならないでしょう。
リビングの壁に室内窓をつければ、隣の部屋とのつながりを感じることができます。こんなふうに、家の中の壁に窓をつけるのも、仕切りながら空間を開放的に見せるテクニックです。
自由な形が楽しめるのも、はめ殺し窓の魅力。丸窓にするだけで、窓の外の景色が違って見えるから不思議です。
日本でもお寺などで丸窓を見かけますが、「禅と円通」を表しているなどとも言われています。
日本でもお寺などで丸窓を見かけますが、「禅と円通」を表しているなどとも言われています。
三角形のユニークな窓が空間の主役。トイレなどのコンパクトなスペースに、こんな遊び心のある窓をつけてみたい。
隣の家や、道路に面している場合など視線が気になる場所には、高い位置にこんな窓をつけるのがいいかもしれません。窓から木だけが見えるようにすれば、まるで森の中にいるようです。
外開きの窓や、ベランダの壁に空けた四角い窓など、この位置から見えるすべての窓を正方形に統一したデザインが秀逸。外から見たときの配置のバランスの美しさも考えつくされています。
回転窓
あまり日本では見かけませんが、回転式の窓。縦軸回転と横軸回転があるそうです。窓掃除がしやすいのが長所ですが、カーテンがつけにくいという短所もあります。
あまり日本では見かけませんが、回転式の窓。縦軸回転と横軸回転があるそうです。窓掃除がしやすいのが長所ですが、カーテンがつけにくいという短所もあります。
一見はめ殺し窓に見えますが、回転できるので空気を通すことができます。回転させて開ける作業が楽しそうですね。
ダイニングと隣の部屋の間の壁に取り付けた、横軸回転窓。カラフルなダイニングテーブルセットと、小さな回転窓のかわいらしい雰囲気がマッチしています。
上げ下げ窓
昔から憧れていたのは、こんな上げ下げ窓。カントリーテイストやナチュラルテイストの家にぴったりのやさしい雰囲気。難点はひとつの窓が小さいことですが、こんなふうに角部屋の2面に並べたり、複数設置すればそれも解決します。
昔から憧れていたのは、こんな上げ下げ窓。カントリーテイストやナチュラルテイストの家にぴったりのやさしい雰囲気。難点はひとつの窓が小さいことですが、こんなふうに角部屋の2面に並べたり、複数設置すればそれも解決します。
枠の色が変わると、雰囲気もがらりと変わります。ヴィンテージ感たっぷりの濃茶色の木枠にするだけで、落ち着きのあるシックな空間がつくれます。
引き窓
引き違い窓との違いは、重ならないこと。窓サイズの外側にも枠が必要ですが、窓を前開にすることができるのが◎。お風呂など、風景を楽しみたい場所に取り付けると、さらにドラマチックな景観が楽しめます。
引き違い窓との違いは、重ならないこと。窓サイズの外側にも枠が必要ですが、窓を前開にすることができるのが◎。お風呂など、風景を楽しみたい場所に取り付けると、さらにドラマチックな景観が楽しめます。
ルーバー窓
ガラスの羽根を回転させて、開閉するルーバー窓。バスルームやトイレなどに使われることが多いですね。こんなふうに、3枚並べて使うのも素敵。視線を遮りながら、通風機能も満足させてくれます。
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本来、窓は室内と外界を取り込む為の境界線でありながら~実は外界との融合する事で室内をそれ以上の空間を取り込む事で自然との一体感を表現する事に役だっています。
話しは変わりますが窓と言うモノは扉に似た感覚を感じます。
扉と言うモノも、開ける瞬間にその向こうに広がるワクワク感が想像出来る楽しさがあり、窓から受ける外界の驚きや楽しさに共通する何かを感じます・・・