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大地が広い北海道ならではの景色を楽しむ、モダンで贅沢なインテリア
北海道には、その雄大な自然と風土を反映したモダンな住宅がたくさんあります。
akiyoshi kawajiri
2015年11月9日
ハウスメーカー、ゼネコン、設計事務所から長年多くのオーダー家具の設計と施工管理の依頼を請けてきました。現在は、2004年に開発したフロートテレビボードとその他の家具の販売、家具データ販売、家具の記事のライティングを中心に活動しています。
ハウスメーカー、ゼネコン、設計事務所から長年多くのオーダー家具の設計と施工管理の依頼を請けてきました。現在は、2004年に開発したフロートテレビボードとその他の家具の販売、家具データ販売、家具の記事のライティングを中心に活動しています... もっと見る
大地が広く冬が長い北海道は四季の違いもはっきりとしています。さらに宅地も広くとれるので、景色を楽しめる住宅もたくさんあります。今回は、北海道の住宅のプロが手がけた事例を通して、北海道という風土のメリットを生かした、魅力的な事例をご紹介していきます。
テラスへ続いているかのようなホール
ホワイトを基調とした奥の深いホール。目線の先、白以外に目に入るのは、木目の建具だけなので、それが空間のアクセントとなっています。左に見えるサッシには枠も見当たらないためテラスと一続きのように見え、いっそう広く感じさせます。
ホワイトを基調とした奥の深いホール。目線の先、白以外に目に入るのは、木目の建具だけなので、それが空間のアクセントとなっています。左に見えるサッシには枠も見当たらないためテラスと一続きのように見え、いっそう広く感じさせます。
天井までのサッシの納まりに注目
半円を描くような吹き抜けや天井までのサッシの納まりがとてもきれいです。特に左側のTVボードのサッシの端が突き付けとなっている部分には、技術力の高さを感じます。
半円を描くような吹き抜けや天井までのサッシの納まりがとてもきれいです。特に左側のTVボードのサッシの端が突き付けとなっている部分には、技術力の高さを感じます。
シックで穏やかな印象を受ける玄関
玄関の土間には小さな石が敷き詰められ、サッシ自体に枠は見せず構造柱を木にしているので、非常にシックな印象を与えます。中庭にある植樹の葉の色の変化も楽しめます。
玄関の土間には小さな石が敷き詰められ、サッシ自体に枠は見せず構造柱を木にしているので、非常にシックな印象を与えます。中庭にある植樹の葉の色の変化も楽しめます。
中庭と一体となっているかのようなリビング
上の写真のリビングです。ここから見ると広い中庭と境目なく続いているように見えます。
上の写真のリビングです。ここから見ると広い中庭と境目なく続いているように見えます。
玄関から見える階段と建具に注目
ちょっとはみ出た階段にイナズマ型のスチールが目に入りますが、横の建具には枠もないばかりか丁番も見えません。徹底してシンプルさを追求したのだと思います。
ちょっとはみ出た階段にイナズマ型のスチールが目に入りますが、横の建具には枠もないばかりか丁番も見えません。徹底してシンプルさを追求したのだと思います。
壁を切り抜いたかのような開口
白い壁の中心に木の色がはっきり見えていてとても印象的です。さらにこのスッキリとした感じは、開口部や障子の枠もなくした(正確に言うと障子は鴨居だけとしています)ことで得られていると思います。
白い壁の中心に木の色がはっきり見えていてとても印象的です。さらにこのスッキリとした感じは、開口部や障子の枠もなくした(正確に言うと障子は鴨居だけとしています)ことで得られていると思います。
上の写真と同じ住宅です。この家はナチュラルな木の色とホワイトの2色で構成されています。でもまさか階段までホワイトとは思いませんでした。2階の先に見えるのはどんな作りなのだろうかと期待が膨らみます。
木々と暮らす
大開口のサッシの上部には軒が見え、ベランダの先には、さらに木々が見えています。自然と一体となっている家は、極上のくつろぎをもたらしてくれます。
大開口のサッシの上部には軒が見え、ベランダの先には、さらに木々が見えています。自然と一体となっている家は、極上のくつろぎをもたらしてくれます。
光あふれる家
右のサッシからは、外に生い茂る緑が美しく見えています。半円形の吹き抜けからは明るい光がふんだんに射し込み、リビングを明るく照らしています。その半円形のデザインはキッチンにも取り入れられていて、空間の上部と下部のバランスを整えています。
右のサッシからは、外に生い茂る緑が美しく見えています。半円形の吹き抜けからは明るい光がふんだんに射し込み、リビングを明るく照らしています。その半円形のデザインはキッチンにも取り入れられていて、空間の上部と下部のバランスを整えています。
景色が楽しめる家
2階のリビングからは外の景色が一望できるようになっています。なんて贅沢なんでしょうか。窓から見える木の見え方が実に絶妙で、計算されて建てられているということをうかがわせます。
2階のリビングからは外の景色が一望できるようになっています。なんて贅沢なんでしょうか。窓から見える木の見え方が実に絶妙で、計算されて建てられているということをうかがわせます。
上の住宅の外観です。外の木の見せ方も計算した配置になっていると思います。
冬ごもりには読書がおすすめ
北海道は雪が多いせいか、ホワイトという言葉に特別な意味を無意識のうちに見出しているのかもしれません。だからホワイト基調のシンプルな家が多いのかなと個人的には感じることもよくあります。この家もホワイト基調ですが、ダークブラウンの階段横の書棚が全体を引き締めています。この書棚を見て、冬ごもりを意識してしまうのは私だけでしょうか。
北海道は雪が多いせいか、ホワイトという言葉に特別な意味を無意識のうちに見出しているのかもしれません。だからホワイト基調のシンプルな家が多いのかなと個人的には感じることもよくあります。この家もホワイト基調ですが、ダークブラウンの階段横の書棚が全体を引き締めています。この書棚を見て、冬ごもりを意識してしまうのは私だけでしょうか。
広大な敷地の景色を楽しむリビング
窓の外の広大な敷地を見渡しても建物の姿はまったく見当たりません。外に大きく開かれた家でありながら、完全なプライベートな空間となっています。雄大な景色を眺めながら過ごせるリビングでは、日常の喧騒を忘れ、ゆったりとくつろぐことができそうです。
窓の外の広大な敷地を見渡しても建物の姿はまったく見当たりません。外に大きく開かれた家でありながら、完全なプライベートな空間となっています。雄大な景色を眺めながら過ごせるリビングでは、日常の喧騒を忘れ、ゆったりとくつろぐことができそうです。
穏やかな間接光に包まれたリビング
日本の住宅は白っぽい明かりを使うことが多いのですが、これは以前から仕事や日中の疲れが癒やされにくい明かりとも言われてきました。こちらのリビングでは、天井から直接照らす照明が見当たりません。すべてペンダントや間接光で柔らかく包み込むような明かりが特徴となっています。階段もライトの光が直接目に入らないように半透明の蹴込材を使用しており、足元を明るく照らしていると同時に足りない明かりを補っているようにも見えます。
日本の住宅は白っぽい明かりを使うことが多いのですが、これは以前から仕事や日中の疲れが癒やされにくい明かりとも言われてきました。こちらのリビングでは、天井から直接照らす照明が見当たりません。すべてペンダントや間接光で柔らかく包み込むような明かりが特徴となっています。階段もライトの光が直接目に入らないように半透明の蹴込材を使用しており、足元を明るく照らしていると同時に足りない明かりを補っているようにも見えます。
古材をあしらったモダンなリビング
古い民家にあるような古材を、モダンなリビングの構造を支える梁に使っています。どこか開拓地という北海道の歴史も感じさせる気がします。
古い民家にあるような古材を、モダンなリビングの構造を支える梁に使っています。どこか開拓地という北海道の歴史も感じさせる気がします。
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