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新築も、リフォームも。知っておきたいインテリアの構成要素:壁と天井、どう仕上げる? 前編
インテリアコーディネーターとして活動する筆者が、インテリア素材の基本的な知識を、アイテムごとにお伝えしていきます。今回は、壁と天井の仕上げ材のバリエーションを前後編で。
家づくりの始まりから新生活がスタートするまで、オーナーはたくさんの「選ぶ」作業を繰り返します。インテリアだけに限っても、床や壁などの仕上げ材に始まり、建具、水まわりの設備、照明器具、家具、そしてラグやカーテン・クッションなどのファブリックと、その数は膨大。限られた時間でどんどん決めなければならないうえに、一度決めたアイテムは、短いものでもおよそ10年、長いものになると50年以上の付き合いになることもあります。
これから家を建てる人も、ちょっぴりリフォームしたい人も、アイテム選びが楽しくできるように。基本的な知識から、ちょっと珍しい素材まで、知っておきたいインテリアの構成要素について、シリーズでお伝えします。今回は「壁と天井の仕上げ」について。
これから家を建てる人も、ちょっぴりリフォームしたい人も、アイテム選びが楽しくできるように。基本的な知識から、ちょっと珍しい素材まで、知っておきたいインテリアの構成要素について、シリーズでお伝えします。今回は「壁と天井の仕上げ」について。
素材はさまざま、基本の白一色
とにかく選択肢の多い、壁・天井の仕上げ。基本中の基本は、やはり白一色の仕上げでしょう。白は光の反射率が高いため、部屋の奥まで光が入って空間が明るく感じられます。インテリアのスタイルとしてはモダン、かつクリアな印象。照明を温かい印象の電球色タイプにすれば、クールすぎないバランスのよい雰囲気に。
白一色といっても、仕上げの方法はさまざま。最も一般的でリーズナブルなのは、ビニールクロスと呼ばれる、表面がビニールでできた壁紙です。コストよりも仕上がりや心地よさを重視するオーナーの方は、紙製の壁紙のほか、ペイントや塗り壁を選ぶケースも増えています。
とにかく選択肢の多い、壁・天井の仕上げ。基本中の基本は、やはり白一色の仕上げでしょう。白は光の反射率が高いため、部屋の奥まで光が入って空間が明るく感じられます。インテリアのスタイルとしてはモダン、かつクリアな印象。照明を温かい印象の電球色タイプにすれば、クールすぎないバランスのよい雰囲気に。
白一色といっても、仕上げの方法はさまざま。最も一般的でリーズナブルなのは、ビニールクロスと呼ばれる、表面がビニールでできた壁紙です。コストよりも仕上がりや心地よさを重視するオーナーの方は、紙製の壁紙のほか、ペイントや塗り壁を選ぶケースも増えています。
本物と見紛うばかりの、「トロンプ・ルイユ(だまし絵)」もやはりトレンド。ブックシェルフ柄の壁紙は海外の複数のメーカーから発表されていましたが、今年の初めに日本のサンゲツからもオリジナル柄で発売されました。本棚の柄の寸法が、日本の住宅の天井高にぴったりですね。
天井に、大きなリピートの植物柄。なんて大胆なんでしょう! 窓や家具が多くて壁面が少ないお部屋では、気に入った壁紙も見せ場がなくて、貼るのを泣く泣くあきらめるケースも。お気に入りが見つかったら、こんな大胆な壁紙の使い方もアリですね。
ペイント
ペイントのいいところは、色数が無限にあるという点。自分が好きな色、家族の好きな色、顔色をよく見せる色、気分が明るくなるような色、集中力を高める色など。好みやシーンによって微妙なニュアンスの色合いを選ぶことができます。飽きたら自分で上から塗り替えられるのも利点といえます。初心者が一番上手にできる壁仕上げ、それもやはりペイントなのではないでしょうか。ただし、天井を塗るのはなかなか大変ですので、そこはご注意を!
ペイントのいいところは、色数が無限にあるという点。自分が好きな色、家族の好きな色、顔色をよく見せる色、気分が明るくなるような色、集中力を高める色など。好みやシーンによって微妙なニュアンスの色合いを選ぶことができます。飽きたら自分で上から塗り替えられるのも利点といえます。初心者が一番上手にできる壁仕上げ、それもやはりペイントなのではないでしょうか。ただし、天井を塗るのはなかなか大変ですので、そこはご注意を!
塗り壁
ベネチアン・プラスターという石膏による塗り壁です。手仕事による鏝(こて)の跡と、独特のつやが美しい壁仕上げ。グリーングレーの色合いは、特注による混色だそう。
ベネチアン・プラスターという石膏による塗り壁です。手仕事による鏝(こて)の跡と、独特のつやが美しい壁仕上げ。グリーングレーの色合いは、特注による混色だそう。
このようなくぼみの棚(ニッチ)をつくるときに、木材やタイルなど他の素材を使わず「塗りまわし」ができるというのも塗り壁の特徴のひとつ。他の素材が入らないため、ひときわシンプルなデザインにすることができ、漆喰の白さが際立ちます。
タイル
このように艶があって表面がなめらかなタイルは、床に使うと滑ってしまうので、壁にしか使えないケースがほとんど。反面、発色やつやが美しく、汚れが落としやすいという利点があります。また、目地も含めたデザインの美しさは、タイルでないと実現できないもの。目地のお掃除を心配される方は多いですが、汚れのつきにくい水まわり用の目地もあります。
このように艶があって表面がなめらかなタイルは、床に使うと滑ってしまうので、壁にしか使えないケースがほとんど。反面、発色やつやが美しく、汚れが落としやすいという利点があります。また、目地も含めたデザインの美しさは、タイルでないと実現できないもの。目地のお掃除を心配される方は多いですが、汚れのつきにくい水まわり用の目地もあります。
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